●カラス●


  写像に惑う

 日没後、薄明の帰宅路で頭上からバサバサという音がした。見上げてみると、ミラーガラスの窓にぶつかったカラスがもがきながら態勢をたてなおしているところだった。賢いと言われているカラスでも窓にぶつかることなんてあるんだ〜。
 で、そのまま他所へ飛んでいくのかと思いきや、何度も何度も窓に向かっていくではないか! ボンヤリしててぶつかった訳ではなくて、窓に映った自分の姿をライバルと勘違いして攻撃しているようだ。日中だったら見誤ることもなかったろうけど、だいぶ暗くなってたからよくわかんなかったのね、きっと。5回ぐらいぶつかった後、ようやく悟ったか諦めたのだろう、そいつは去っていった。

 
  ↑※一部誇張して再現。



  甘党

 先日Dさんからお聞きした話である。

 自転車をちょっととめておいたスキにドロボーカラスが出現!  カゴに入れてあった買い物袋(口は縛ってあった)を破いて、中からガムシロップひと袋だけを盗んでいったのだった。




 しかも、自転車から遠からぬところに「いま中身を吸いました」とばかりにガムシロップのカラ容器が点々と転がっていたそうな。



 話をしてくれたDさんも、聞いていた私たちも「そいつぁ大したカラスだなー」と感心。
 買い物袋を破くぐらいは朝飯前だとしても……
《その中からガムシロップを選んで持っていったこと》
 容器と袋、二重に包装された砂糖水だから、においだってしないハズなのに……。 過去にどこかで食べたことがあったのだろうか?  見ただけで中身を理解して持っていったのだとしたら、すごい視力と記憶力だ。

 もしもテキトーに持っていっただけだとしても、冒険家のカラスだなぁ〜っと 別な意味で感心したり。



  FOCUSお断り

 カラスにカメラを向けると慌てふためいて逃げていく。
 いつものふてぶてしい態度とは大違いの慌てぶり。

 口を半開きにしたマヌケ顔の若鳥を撮ってやろうとカメラを向けたときもそう。
 「ダンディーな俺達はマヌケ写真なんか撮らせないよ」
ふん。いつか撮ってやる〜〜。

  


  幼年期の終わり

 この建物の中庭にはいろんな鳥がやってくる。
 ある日やってきたのは数羽のカラス。そのうち一羽は巣立ったばかりのヒナらしい。もう親と同じ姿をしているのに、大きな口をあけておねだりをしている。

 おねだりの激しさに親は当惑。「困った子ねぇ〜〜」
 まわりにいた他のカラスたち(ヒナのアニキたち?)が黙っていなかった。次々とヒナにキックする! 
 「おめー いつまでも甘えてんじゃねーよ! (--#)」

 その後 …… あの子はちゃんと独り立ちできたのだろうか?


  カラスのきょうだい

 7月はカラス(ハシブトガラス)の巣立ちの時期なんだろうか。巣立ったばかりの若鳥をよく見かける。 若鳥は成鳥よりも少しほっそりしてるほか、どことなく無防備だし鳴き声にも特徴がある。成鳥の声は、例えるなら演歌歌手か民謡歌手。よく通る豊かな声ね。一方若鳥は「ガーガー」とやや耳障りでかぼそい声。例えるならオバチャンのしゃがれ声。
 若鳥はよく兄弟(姉妹)で一緒に行動しているようだ。しかし、いつも仲良しなのかと思うとそうでもないらしい。
 「ガーガー」 
という普段の鳴き声に混じって
 「んガゴゴガゴ!」 バサバサ ドタバタ……
と取っ組み合い(噛みつき合い)をしているらしき声と物音もよく聞こえてくるから。


  ゴリ

 石神井池のほとりで出会った人懐こい若鳥。カメラにもまったく動ぜず、私の手からそっとコーンフレークをついばんでくれた。顔を正面から見るとゴリラによく似ているので「ゴリ」と命名。また会いにいくから私のこと覚えててね。でも……次に会うときにはもう狡猾なオトナのカラスになっているだろうか。

 
鳥との日々
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