帝劇創立90周年記念公演
ミュージカル
風と共に去りぬ
原作 : マーガレット・ミッチェル
脚本 : 菊田 一夫
潤色 : 堀越 真
演出 : 山田 和也
出演(敬称略) :
スカーレット 大地 真央 レット・バトラー 山口 祐一郎 メラニー 杜 けあき アシュレ・ウィルクス 今井 清隆 ベル・ワトリング 寿 ひずる マミー 花山 佳子 ピティパット 木村 有里 ミード博士 沢木 順 フランク・ケネディ 藤堂 新二 チャールズ・ハミルトン 安崎 求 ジェラルド・オハラ 林 アキラ エルシング婦人 冨田 恵子 メリーウェザー婦人 大橋 芳枝 プリシー 植田 チコ
日程 : 2001年7月6日(金)〜8月27日(月)
会場 : 帝国劇場
観劇日:8月15日(水) 13:00〜
1階N列46番
始めにお断りしておきます。かなり辛口(しかも暴言吐きまくりだし… ^^;A)です。この作品が好きな方は読まない方がよろしいかと思います。
観に行く前、ネット上の様々な感想を目にしていました。(良い・悪い両方です。)でも自分でみてから判断しようとあくまでも参考意見程度にとどめておきました。
作品・キャスト共に大変魅力的で、しかもオリジナルミュージカル、連日の満員御礼という事でしたのでかなり期待が膨らんでいた事は確かだと思います。ファントム役者が3人も出ていたので、どんな素敵な歌が聴けるか楽しみにしてました。映画と宝塚版を観ていたので、ちょっとイメージを膨らませすぎたかな…。膨大な量のエピソードの中から、選び出すのは大変だったなぁとは思います。けれども時の流れがかなり早く、観客が映画なり、原作なりを一通り見ていないと首をひねる展開だったと思います。
特にメラニーの臨終の場面の前後ででそれを感じました。ベルとメラニーのエピソードがないので、終幕ベルがメラニーの危篤を嘆く場面に説得力がないのです。ベルがボニーの臨終の場面で歌うのも??でした。
それとやっぱり階段落ちの話は欲しかったなぁ。レットが嫉妬にかられる場面が短くて、なんだかレットが短絡的な人に見えました。
それぞれの役の感想ですが、書き出すと止まらないのでメインキャストのみ、しかも簡単にまとめます。ここでも暴言吐きまくりです。
スカーレット : 情熱的で、自由奔放で…みんなの女王様的存在な女性だったと思います。でもレットがいなくなって気鬱で寝込むのにはビックリしました。あと、アシュレを殴っていたのはグーでしょうか?それとも効果音が変わっただけ?どう聞いても平手打ちの音ではなかった(笑)…これは役者さんの責任ではありませんが。
レット : 始めのほうはずいぶんと軽いなぁという印象でした。レット・バトラーは(実際の目的はどうであれ結果的に)南部の為に、封鎖破りをやるような野性味溢れる男性のはず。それこそ、人生の酸いも甘いも噛み分けたような。(その心の中はとっても繊細な人だけれど。)2幕はかなり渋いレットになっていました。でもオジ様ではない、かっこいいのですよね…ベル・ワトリングの店のシーンとか、衣裳の着こなしはさすがでした。特にお気に入りは燕尾服と監獄から出所した時のスーツ。2幕の新婚旅行の場面で、「家を買おう」というところとか、ボニーの指しゃぶりを止めさせるにはどうすればいいのか、婦人達に聞いているときの子煩悩ぶりは好き。
アシュレ : この方の舞台を拝見するのは初めてだったのですが、お名前は存じ上げていました。もっと歌って欲しかったです!戦前と戦後でもっとも変わったのはアシュレだと思うのですが、戦後も結構しっかり者でなんだか生き抜いていけそう…と思ってしまいました。戦前のメラニーとの知的なカップルは素敵でした。
メラニー : ホントに元・男役トップ?と聞きたくなるくらい清らかなメラニーでした。(私が宝塚ファンになる直前に退団されてしまったので、残念ながら現役時代は知らないのです。)レットがメラニーには天使がついているというようなセリフがありましたが、ホントにその通り。ただ南部のオバ様方に意見するメラニーだけは??でした。メラニーはきっとそんな事は言わないよなぁと思わせるセリフで…これも役者さんの責任じゃないか(笑)。
アシュレとメラニーの場面はかなり途切れていますが、それでも素敵な夫婦振りでした。特にクリスマス休暇にアシュレが戻ってくる場面の杜さんの「怖かったわ…」から、お2人が退場する場面までが離れていても心は通じ合っているなぁと思いました。
怒られるのを承知で書くと、レットとアシュレをそれぞれWキャストで観たかったなぁと思います。山口さんのレットや今井さんのアシュレが悪いという事ではなくて、お2人の柄や声質で単純にそう感じてしまいました。
他にも、沢木さん、寿さん、安崎さんなどなど歌える役者さんが揃っているのにもったいないなーと感じてしまいました。特に沢木さんはもっと歌ってーと思いました。(ほんのちょっとしか歌わないんだもの)
1幕の終わりは、「あれ?ここで終わりなの?」といきなりブツ切れにされてしまった感じでした。「お父様、お母様」と泣き叫ぶばかりでタラを守り抜く決意の場面がないのに2幕に入って突然「当主です」って言われても…。観客もここで終わりというのが判りにくいようで拍手もまばらでした。
気になったセリフ。
1幕、クリスマス休暇を終え、再び出征するアシュレを見送りに来たスカーレットが彼の為にメラニーが作った軍服に合わせてサッシュをプレゼントする場面。
アシュレ : 「この紐もすぐに汚れてしまうんだろうな。」
それ紐(笑)??
2幕、新婚旅行の場面。
レット : 「スカーレット、愛してる。心から」
そんなに素直に言っちゃっていいの?
セリフにはビックリしましたが、この場面のラブラブぶりは結構好きです。特にスカーレットのオメデタがわかってすごく嬉しそうなレットと、恥らうスカーレットはなんだかみていて微笑ましいカップルでした。(今までの意見と矛盾していますが)
場面の感想が前後しますが、他に好きだったのは、監獄にいるレットにスカーレットが会いに来る場面。レットが隠し財産をもっているという噂を聞きつけ、ありかを聞き出し融通してもらおうとスカーレットが監獄にいるレットの許を訪れます。何とかレットを騙してやろうというところから、レットに見破られるところがすごくわかりやすくて、スカーレットの単純な所が良く出ていたと思います。「失礼するわ。7番目の妹さんが待っていると悪いから。」「あーら。ほんの普段着よ!」といったコミカルなセリフに会場は受けていました。(セリフはうる覚えです。悪しからず)
そのあと、フランク・ケネディさんが出てくるところの、「ワタクシお店の中を拝見したいわぁ〜」というセリフにも会場は大うけ。やっぱりこの方のコメディセンスはすごいです。(この時のマミーの表情の変化も面白かったです。)
再び、激辛モードです。ラスト直前、スカーレットとの関係修復に疲れたレットが出て行く場面。「愛しています。心から」というスカーレットに対し、
レット : 「その言葉をもう少し早く聞きたかった。」
スカーレットはあなたがいなくなってショックで寝込んでたでしょう?戻ってきて仲直りしかけてたのに…
そして、いよいよレットが出て行く場面。
レット : 「(前略)俺は君の一番の理解者だ。2人は似たもの同士からね。」そしてスカーレットを抱きしめるレット…
えっ?なんで?冷たく出て行くはずのレットがそんなことするんだったら、出て行く必要ないじゃないのーっ!!
気を取り直して…ラストの独白は当たり前ですが、スカーレットの独壇場!レットが出て行ってしまって、どうしたらいいのか考えるスカーレット。
「タラへ帰ろう。明日タラで考えよう…明日はまた新しい太陽が昇るわ!」
その瞬間客席からワーッと拍手!ここは映画を観た事ない人でも知っている人が多い場面だし、1幕と違って終わりだって判りやすいから、必然的に盛り上がりました。
ちょっと残念だった事といえば、マグノリアの香りを楽しみにしていたのに、風邪気味で鼻が詰まっていて判らなかったこと(笑)。一緒に観ていた人に聞いたら、「オープニングでスゴイ香りがしたじゃないのー」と言われました。(^^;A
かなり辛口な感想になってしまいました。1回しか観ていないのに、生意気ばかりですみません。