ニューミュージカル
シニョール・ドンファン
作・演出:酒井 澄夫
作曲・編曲:吉田優子、鞍富 真一
日程:2003年6月27日(金)〜8月3(日)
会場:東京宝塚劇場
主な配役(敬称略)
役名 芸名(ふりがな) 愛称 レオ・ヴィスコンティ
(イタリアファッション界のトップデザイナー)紫吹 淳(しぶき じゅん) リカちゃん ジル(ベルギー出身のバレエダンサー) 映美 くらら(えみ くらら) エミクラちゃん ロドルフォ・ドメス(レオのパリ時代からの旧友、
ビジネス・パートナー)汐風幸(しおかぜ こう) こうちゃん セルジィオ(ホテル“レジーナ・ビアンカの
コンシェルジュ、ジルの恋人)彩輝直(あやき なお) サエちゃん スティーブ・オースティン(ローサのマネージャー) 大空祐飛(おおぞら ゆうひ) ゆうひ ジョゼッペ・ペルゴーニ(レオの私設秘書) 霧矢 大夢(きりや ひろむ)
病気休演につき代役
→北翔海莉(ほくしょう かいり)キリヤン フィリッポ(パトリシアのボーイフレンド) 月船さらら(つきふね さらら) さららん ルチッラ(レオの元家庭教師。レオに捨てられた女性の内の1人) 夏河 ゆら(なつかわ ゆら) ユラさん ジャン(カトリーヌの夫、フランス人高官) 光樹 すばる(こうき すばる) ウーちゃん ローサ・ヘミング(ハリウッド女優) 美原志帆(みはら しほ) コモちゃん アンドレア(元修道女。レオに捨てられた女性の内の1人) 美々 杏里(みみ あんり) ちずさん キム(スチュワーデス。レオに捨てられた女性の内の1人) 花瀬みずか(はなせ みずか) あーちゃん パトリシア(田舎出身のモデル) 紫城るい(しじょう るい) ルイルイ ボーイ 北翔海莉
休演に伴う役代わり
→代役:青樹 泉(あおき いずみ)みっちゃん カトリーヌ(ジャンの妻) 城咲あい(しろさき あい) あいちゃん
あらすじ&感想
観劇日:7月15日(火) 18:30〜
2階12列22番
現代のトップブランドの1つ“ドン・ファン”は世界中の女性の憧れの的。そのトップデザイナー、レオ・ヴィスコンティはクールでエレガント、常に華やかな女性に取り囲まれ現代のドン・ファンと評されていた。だが、その女性遍歴からトラブルが絶えず、私設秘書のジョゼッペはいつもその尻拭いをさせられウンザリしていた。レオの女性遍歴が派手なのは巡り合うべき運命の女性―10年前のインタビューでレオが答えた『栗色の髪に琥珀色の瞳、バレエを愛し、ベルギー訛りのフランス語を話す、天使のごとき清らかで繊細な魂の持ち主』―に出会ってないからだ、近々その理想の女性と巡り会うとジョゼッペは予言する。しかし当のレオはジョゼッペの予言などどこ吹く風。現在の恋人・モデルのパトリシアと旧友でビジネスパートナーであるロドルフォを伴ってサルデーニャ島のシャトーホテル“レジーナ・ビアンカ”へバカンスに出かけてしまう。
島に着いたレオはジョゼッペの心配をよそに偶然再会した昔の恋人でハリウッド女優のローサ・ヘミングとの恋の駆け引きを楽しんでいた。ローサは今では女優としての全盛期は過ぎていたが、そんな彼女をマネージャーのスティーブは密かに見守っていた。レオは裕福な人たちだけが集うカジノルームで、大金を賭け負けても顔色1つ変えない女性、カトリーヌを誘惑する。仕事に追われる夫だけを待つことに退屈していたカトリーヌはレオの誘いにのるが、その様子を影から見守る男たちがいた。また、パトリシアには田舎から彼女を追いかけてボーイフレンドのフィリッポが現れる。その様子を見ていたジョゼッペはレオに忠告するが、反対に彼は「命がけの恋は刺激的だ!」と却って楽しんでいた。
ある日、ピザ屋でアルバイトをする娘・ジルとひょんな事から知り合い、その後砂浜で彼女の再会したレオは、彼女と話しているうちに彼女が予言どおりの娘であることに驚く。ロドルフォはジルの恋人でホテルのコンシェルジュでもあるセルジィオに、ジルはレオの理想の女性にピッタリだから気をつけたほうがいいと忠告する。
そんな時、レオにブラックメールが届く「女たらしの悪魔、その命果てる日が近いことを覚悟せよ」と。刑事達はレオに恨みを抱く人間の犯行ではないかと推測するが、該当する人物は数え切れないほどいる。レオに捨てられた女達、女を取られた男達、不倫関係のもつれにありとあらゆる男女間のトラブル。そしてレオがいなくなることで一番得をする人物は?それはロドルフォであった。彼は十年前のある事件以来、絵を描くことを止めてしまったレオの代わりにゴーストデザイナーとしてデザインを描いていたのだ。
十年前のある事件…。レオがまだパリの美術学校に通っていた頃に知り合った、パリ・オペラ座バレエ団付属学校のバレリーナで将来を約束された期待の星であり、そしてレオが心から愛した永遠の理想の女性・マリー・デュノワ。レオはマリーと幸せな時を過ごしていたが、ある日突然、ブラックメールが届く。「マリーと別れなければお前がヴィスコンティの子供でないことをばらす」。それが元でレオはマリーと別れることになり、その後マリーは不慮の死を遂げてしまった。そしてそれ以来レオはデザインを描くことを止めた…。
果たしてブラックメールの送り主は誰なのか?そしてそれぞれの恋の行方は…。
フィナーレ
お芝居が踊るとすぐにロケット(ラインダンス)が始まります。『愛を奏でる天使』…じゃなかった(一部の方にのみ通じるネタです・笑)、「愛のエンジェル達」ということで宝塚では第89期生のお披露目の場面だったのですが、本当に可愛らしいロケットでした。
若いシンガー(さららんとみっちゃん)が主題歌を歌いながら銀橋を通ると舞台には1人の紳士S(リカちゃん)が赤いバラを持って立っています。そして『カタリ・カタリ』という曲に乗せて、大勢の紳士達がバラを持って踊ります。途中から女役さんも登場し、大勢の紳士淑女のダンスとなります。この時の衣裳が黒燕尾なのですが、黒燕尾の男役さんの衣裳とワインレッドのドレスの女役さんのコントラストがとても綺麗でした。
愛する女性達にそれぞれバラの花を捧げた紳士達。しかし紳士Sだけがバラを捧げる女性に出会うことなくその場を去って行ってしまいます。そして上記の大勢のダンスが終わると白のドレスのアモーレ(エミクラちゃん)が現れ、ドン・ファンとのデュエットダンスになります。この時のエミクラちゃんがものすごく可愛かったです。髪型はもっと華やかにすると大きな舞台に映えると思うので改善の余地はあるかなぁと思いましたが、本当に可愛くて終演後「カワイイ、カワイイ」を連発してしまいました(^^;;。トップ就任の頃と比べるとどんどん細くなってきていて(それだけトップというのは急がしい&重圧のある立場なんだとおもいます。元・星組トップ娘役のあきちゃん(渚あきさん)なんてガリガリになっちゃいましたもん)、これ以上痩せないで〜と思ってしまいました。
そして最後はエトワール(珍しく3人体制)から始まる華やかなパレードでした。ちずさんの相変わらずの迫力ある&華やかな歌声に「やっぱエトワールはこうでないと!」と思いました。ちずさんも以前より大分痩せていました。エトワールで並んだ3人(ちずさん、あーちゃん、ルイルイ)の中で一番声量があるのに一番ホッソリとしていました。あの歌声はどこから出てるんだぁ〜?>ちずさん
感想
今の宝塚で伊達男をやらせたらこの人の右に出るものはいない(と私が勝手に思っている)リカちゃんのリカちゃんによるリカちゃんのための舞台だなと思いました(笑)。ここまでイタリア男が似合う男役さんも珍しい(褒めてます)。エミクラちゃんとの絡みは相変わらず少なかったのですが、フィナーレナンバーのデュエットダンスが素敵だったので結果的には○です。
ただ、短い時間の中にショー的要素を多く盛り込もうとした為か、物語の展開がラストに向かって慌しくなってしまったのは否めないと思います。特に終盤の修道院の場面は緊迫した場面ではあったし、リカちゃん、エミクラちゃん、こうちゃんの熱演もあり(サエちゃんは聞き役という感じでした)、思わず涙ぐんでしまったのですが、展開が急すぎてTVのサスペンスものみたいだなと思ってしまったのも事実です。
ドン・ファンと絡む女性達のサブ・ストーリーまで盛り込んでしまったので余計そう感じるのかもしれません。メインキャスト以外ではゆうひくん演じるスティーブが素敵!あんな風にいつでもそばで見守っていてくれる素敵な男性がいたらいいのになぁ(遠い目)。
ミュージカルの割には印象に残る曲が少なかったのですが(汗)、レオの才能に嫉妬し、自分のゴーストデザイナーとしての存在を思ったロドルフォの歌は良かったと思いました。この公演が最後となってしまったこうちゃん。もっともっと観ていたかったのに残念〜。
残念だったのはキリヤンが休演だったことです。私が観たときは既に代役期間も2週間近くになっていて、そんなに体調が思わしくないのかと心配になりました。しっかり休養してまた元気な舞台姿を見せて欲しいです。代役のみっちゃんもとてもコミカルに演じていて楽しかったのですが、全体的な進行役としてはチョット重いかな?と感じました。
今回、衣裳デザインをコシノヒロコさんが担当されており(フィナーレは除く)、オープニングのファッションショーの場面などとても華やかで楽しく、また男役さんのスーツも普段のものとは違った珍しいデザインだったりして目にも楽しいミュージカルでした。