イーストウィックの魔女たち
原作:ジョン・アップダイク(ワーナーブラザース映画)
脚本・作詞:ジョン・デンプセイ
音楽:ダナ・P・ロウ
訳:丹野 郁弓
演出:山田 和也
日程:2003年12月2日(火)〜12月29(月)
会場:帝国劇場
主な配役(敬称略)
ダリル・ヴァン・ホーン(悪魔) 陣内 孝則 アレクサンドラ(アレックス)・スポフォード(彫刻家) 一路 真輝 ジェーン(ジェニー)・スマート(小学校の音楽教師) 涼風 真世 スーキー・ルージュモンド(地元新聞社の記者) 森 公美子 フェリシア・ガブリエル(新聞社のオーナー) 大浦 みずき クライド・ガブリエル(フェリシアの夫) 安原 義人 ジェニファー・ガブリエル(フェリシア、クライドの娘) 笹本 玲奈 マイケル・スポフォード(アレックスの息子。
ジェニファーのボーイフレンド)新納 慎也 フィデル(ダリルの秘書) 及川 健 少女 小此木 麻里
観劇日:11月2日(日) 18:00 〜 10列16番
あらすじ
のどかで平和だけれど保守的な町、イーストウィックには「トラブルの種」と言われる3人の女性がいた。
バツイチの彫刻家、アレクサンドラ(アレックス)・スポフォード、36歳。
別居中の音楽教師、ジェーン(ジェニー)・スマート、38歳。
不倫中のスーキー・ルージュモンド、35歳。 セックス・フラストレーションのたまっている三人は会えば酒を飲み、男の話ばかりしていて、「男なんてもうこりごり」と言いながらも心の奥底では理想の男性が現れないかと夢見ているのだ。
そこに現れたのが、年齢不詳、正体不明のダリル・ヴァン・ホーン。街はずれに豪邸を買い、召使のフィデル(及川さん)と住み始めた彼は、すば抜けたセックス・アピール、巧みな話術、そしてミステリアスな魔術で彼女たちを誘惑するとアレックスたち3人は魔法のように恋に落ちる。そしてダリルの豪邸でそれぞれが、自分の殻を破り魅力的な女性へと変貌していくのだった。そして3人に不思議な力が宿り始める・・・
噂好きのイーストウィックの住人たちはダリルと3人の熟女たちのアヴァンチュール話で持ちきり。そんな3人を「町のモラルが崩れる」と、地元新聞社のオーナー、フェリシア・ガブリエルは苦々しく思う。フェリシアは娘のジェニファーがアレックスの息子、マイケルと付き合っているのも気に入らない。
何かとうるさいフェリシアをアレックスたちが疎ましく思っていると、ダリルが魔法を使ってフェリシアと、そしてフェリシアの夫・クライドまでも殺してしまう。そう、ダリルは悪魔だったのだ!
彼らの死に疑問を持った三人は、ダリルから逃れようとする。すると、ダリルの魔の手が今度は、ジェニファーに向けられて・・・。魔女三人組の"ハチャメチャな"反乱がついに始まった!!
感想
劇場に入るとオケボックスの上まで張り出したセットがあり、全体で女性の体を模していて「帝劇のミュージカル」としてはチョット(かなり?)冒険しているな〜というのが第一印象。
アンサンブルにも全員役名がついていてそれぞれ家族単位での行動(カーテンコールも含めて)が楽しかったり、『101匹ワンちゃん』のクルエラみたいなナーちゃん(大浦さん)のフェリシアのエキセントリックさ、エポとはまるっきり違ったお嬢様ジェニファーの玲奈ちゃんの可愛さ、新納さんの純情さなどなど真ん中だけでなくいろんなところに見所があって楽しかったです*^^*
アンサンブルの見所としては2幕の『Dance with Devil』だと思うんだけど、この時の友ちゃん(徳垣友子さん)がカワイイ!デビルらしくツノ付き&デビル風メイクだったんだけど、友ちゃん、エリサちゃんが可愛かったな〜。エリサちゃんはダリルとジェニファーの結婚式での衣装&髪型もとっても可愛かったです♪
ただ、帝劇だと大きすぎるかな〜。日生、ううんアートスフィアでもいいくらいだと思いました。それ以上小さいとフライングに支障があると思うし。帝劇にしては珍しくレーザーを多用した舞台だったのですが、遠〜いB席から観ていると意外に安っぽ........ゲホゲホ。ただあの小高い丘のようになったセットは帝劇クラスでないと映えないのかな。
フライングも思ったよりスピードがなくて「えっ?これだけ??」感が強かったのが残念。高さは結構あったので2階の目線近くまで来てくれて嬉しかったけど、さんざん宣伝してた程では(辛口)。十二夜に続いて1階と2階に温度差ができちゃう作品なのかも。あとキャッチーなナンバーが少なかった&歌詞が聞き取りづらかったのが残念(楽しいといいつつ結構辛口?)。
ここからはキャストの感想を少し。
陣内さん:キャラクターは合っていると思うので歌をもっともっと頑張って欲しいと思いました。
一路さん:私は一路さんスキー(笑)なのでちょっと甘めになっちゃうんですけど、アレクサンドラは個人的にはリリより好き。衣装がまた可愛くてねー。って単に自分が好きなだけなんですけど(ロングスカート+ブーツ)。『目覚めちゃった』あとの衣装(真っ赤なローライズパンツ)は思わずオペラグラスで観ちゃいました(オヤヂ?・笑)。冒頭のアレックスたちの会話は『Sex and the City』(wowowでやってるTVドラマ)を見ているみたいでした。少し硬い感じがしたのでもっと弾けてくれるといいな。2幕のシャワールームの歌はタオル姿にビックリ!タオルをとった後の衣装にもビックリ!DIVA 2001のセクシーMAKIちゃん再びかと思いました(笑)。
涼風さん:「真面目一筋」な優等生的な雰囲気がピッタリはまってていいなーと思いました。歌声の安定感は3人の魔女の中でピカ1。見た目は「メガネをかけたミィ@ムーミン」みたいだったんだけど(^^;;、三つ編みも見たかったな(森さんと重なっちゃうか)。
森さん:TVやレミのカーテンコール(笑)でお馴染みのおしゃべりキャラから一転、口下手な役。そんなスーキーがダリルのお陰でスラスラおしゃべりできるようになる場面がとても楽しかったです。ただ全体的にキーが合わないのかいつものパワフルな歌声が聞けず残念。
大浦さん:よく考えたらナーちゃん(大浦さん)を舞台で拝見するのって初めてだったのだけど、エキセントリックなPTAのオバちゃん振りが可笑しくて、今でもフェリシアの「あーたっ!」・「クゥラーイドッ!」がこびりついてます。口から色々と出す場面があるんですが、どうやってるんだろう?&その女優魂に乾杯!!
安原さん:どこかで聞いたことのある声だな〜と思ってたら声優もこなされていて、プロフィールに「キャッツアイ(内海俊夫)」と書かれていて、リアルタイムで見ていたのでビックリするやら嬉しいやら。フェリシアの尻に引かれっ放しの情けない夫なのに、ジェニファーには慕われている暖かいお父さん振りがよかったです。
玲奈ちゃん:レミで拝見して以来気になる女優さんだったのですが、もうカワイイ〜。あの2人の仲を見ていてここまで真っ直ぐ育ってくれてアッパレ(笑)。ダリルに開花された後のボディコンとウェディングドレスには驚いたけど、ラストに足を隠すしぐさもカワイイ。
新納さん:最初は「なんで新納さんが10代の青年役なんだろう?!」と思ったのですが(ファンの方ゴメン!)、とあるシーンからは「だから新納さんだったのか!」と思いました(新納さんも雑誌で言ってました)。歌は玲奈ちゃんに押されてたように思うのでもっと頑張って欲しいと思いました。
及川さん:カワイイ〜〜その2。初めて拝見したのですが意外に男の子っぽいので驚いちゃった(失礼)。もっとダリルとの繋がりなんかも描かれていれば面白かったかも。
小此木麻里ちゃん:この役が何の為にあるのか分からなかった私って頭悪いんだろうか?パンフで及川さんと対談してるからダリル側なのかと思えば衣装も普通で、住人たちに溶け込んでるし、かと思えば首が折れてとれかけた人形片手にマザーグースみたいな歌を歌ってるし。スーキーじゃないけど「あんた一体何なの?」と聞きたくなっちゃった。キャラの位置が中途半端な印象。完全にダリル側のキャラになっちゃうけど、『螺旋のオルフェ』('99年・宝塚月組公演)でなっちゃん(那津乃 咲さん)がやったシヴィルみたいな不思議な雰囲気が欲しかったなー。
アンサンブルの皆さんは史上最強のアンサンブル by 東宝HPと自負するだけのことはあってすごく纏まってました。アレックスたちと不倫関係なパパさんs(砂川直人さん@ジョー・マリノ→アレックス、松沢重雄さん@レイモンド・ネフ→ジェニー)とか、他の作品ならメインキャストをこなすような方(田中利花さん(『アイ・ガット・マーマン』のオリジナルキャスト)@フラニー・パティソン、園山晴子さん(『ミス・サイゴン』ジジ役)@ユードラ・ブライス)などとにかく濃い(笑)!パンフレットには『イーストウィックの人びと』ということで家族ごとの写真が掲載されているのですが、それぞれ特徴を掴んでいてとても面白いです。
上の方で『十二夜に続いて1階と2階で温度差ができちゃう作品なのかも』と書いたようにもう少し小さ目の劇場で観たらまた違った楽しさがあったのかな〜とも思いますが、これからますますパワーアップしてくれることを期待したい舞台でした^^。