ミュージカル
Me and My Girl
作詞・脚本:L・アーサー・ローズ、ダグラス・ファーバー
作曲:ノエル・ゲイ
翻訳:丹野 郁弓
訳詞:高橋 亜子
演出:山田 和也
日程:2003年3月2日(日)〜3月30日(日)
会場:帝国劇場
出演(プログラム掲載順・敬称略)
ビル・スニブソン 唐沢 寿明 サリー・スミス 木村 佳乃 ジャッキー(マリア公爵夫人の娘) 涼風 真世 マリア公爵夫人 初風 諄 ジョン・トリメイン卿 村井 国夫 ジェラルド(マリア公爵夫人の甥) 本間 憲一 パーチェスター(弁護士) 武内 淳一 チャールズ(執事) 丸山 博一 バタズビー卿 山賀 教弘 バタズビー夫人 白木 美貴子 ジャスパー・トリング卿 花房 徹 ミセス・ブラウン 有希 九美
観劇日:3月16日(日) 13:00〜
2階I列42番
あらすじ
第1幕
舞台は1930年代のイギリス。ヘアフォード伯爵家では当主が亡くなり、長い間行方不明だった一人息子が後継者として選ばれます。ですがその見つかった一人息子のビルはランベスというロンドンの下町で育ち、とても伯爵家の血筋とは思えないような人物でした。遺言には『貴族の身分にふさわしい人間性を備えていなければ、年金を与えて隠居生活をさせること』となっており、遺言執行人である公爵夫人・マリアは、もう1人の遺言執行人・男爵ジョン卿の反対も聞かず、ビルに当主にふさわしい人物となるべく教育を行おうとします。
ビルは恋人・サリーを伴って伯爵家に現れましたが、下町育ちのサリーは伯爵にふさわしくないとマリア公爵夫人は大反対!更に公爵夫人の娘・ジャッキーがジェラルドとの婚約を解消してまでビルを誘惑しようとしている為、サリーも心穏やかではありません。
ビルの伯爵家当主のお披露目パーティーの日。教育を受け次第に上品さを身に着けていくビルとの間に差を感じ始めたサリーは彼に自分を諦めさせる為にランベスの仲間たちを引き連れパーティーに現れますが、反対にビルはランベスへ帰ると言い出します。せめて一晩待つように言う公爵夫人にビルはランベスの仲間達もパーティーに招き入れることを承諾して欲しいと言い出します。マリアも渋々承諾しますが、次第にパーティーは大盛り上がり。
第2幕
パーティーから一夜。サリーは荷物をまとめ伯爵家を出て行ってしまいます。ジョン卿は2人の恋を応援しようとしますが、マリアはサリーを受け入れようとしません。ランベスへ帰る前に伯爵としてのスピーチを練習するビルの元へ、ほろ酔い気分のジョン卿が訪れます。サリーへの思いをジョン卿に打ち明けるビルと、心密かにマリアを思っていたジョン卿は意気投合し、2人で酔っ払ってしまいます。
一方、ランベスへ帰り他の町へ行こうとするサリーの元をジョン卿が訪れ、マリアに思い知らせようとサリーをある友人へ預けます。ジョン卿は話を聞いていたサリーのアパートの大家・ミセスブラウンに口止めするように言い含めます。そこへサリーを探しにビルがやってきます。ミセスブラウンに『サリーは出て行った』と言われても、ビルはここで彼女を待つと街灯のもとに佇んでいます…。
サリーがいなくなって以来、ふさぎこんでばかりのビルを見て、マリアはやっとサリーがビルにとってどれほど大事な人であったかを悟ります。とうとうビルは伯爵家を出て行くことを決意します。ジャッキーは計画がつぶれ大激怒、ビルを引っ叩いてしまいます。恐れおののくジェラルドに彼女と結婚したいなら、思い切って強気に出たほうが良いとビルがアドバイス。ビルの思った通りジェラルドとジャッキーは元のサヤに納まりハッピーエンド。ジョン卿もマリアに愛を打ち明けます。
ビルが伯爵家を出る準備を整え荷物を運び出している間に、1人の淑女が伯爵家に到着します。ジョン卿の友人に預けられていたサリーが見違えるほど上品なレディとなって現れたのです!いよいよ最後のお別れを言いにきたビルに、顔を隠したサリーが尋ねます「もし、いなくなった娘が現れたら、何とお声をかけますか?」と…。言葉を思いつき振り向いた瞬間、サリーの姿を見たビルは叫びます。「このやろーてめぇ、いったいどこに行ってた!!」
感想
ビデオでは見たことがあったのですが、実際の舞台を観るのは初めてでした。宝塚版の歌詞が刷り込まれているので、初めのうちは気になっていましたが次第に舞台にのめりこんでいきました。
唐沢さんはビルにしては大人過ぎるかなというイメージでしたが、サリーを一途に思う姿が良かったです。サリーの木村さんはミュージカル初挑戦ということで、お稽古前のレッスンを追った番組を見ていましたが、まだまだ歌や踊りはいっぱいいっぱいだと感じました。
ジャッキーの涼風さん、お色気でビルを誘惑しようとしますがいやらしくなりすぎずコケティッシュな魅力が一杯でした。ジェラルドの本間さんは憎めないボンボンという雰囲気が観ていてとても楽しかったです。マリア公爵夫人とジョン卿は別々に拝見すると素敵なのですが、カップルというには少し無理かも?!と思いながら観ていました。
少し辛口ですが、気になった点もいくつかあります。本来は英語な為、下町訛りがあるのが教育を受けていくにつれ改まっていくところがわかるのですが、ビルが次第に上品になっていく過程が分かりにくかったこと、反対にいつの間にかサリーがマリアやジョン卿に敬語で話せるようになっていることが気になりました。あと、ラストのサリーのドレスはピンクだったのですが、木村さんにはあまり似合ってなかったと思いました。
アンサンブルが参加したダンスシーンはさすがに見ごたえがあり、特に1幕ラストの『ランベス・ウォーク』の場面は出演者が客席に降りてくるわ、オーケストラピットは競りあがってくるわでとっても楽しかったです!この時の指揮者(塩田さん)のパフォーマンスを見るのも楽しいです。2階席で観ているとセットや照明などとても凝っていて飽きないのですが、この『ランベス・ウォーク』だけは少し置いてけぼりを食ったような気になってしまうのは贅沢かなぁ〜。ライオンキングのように2階席にも来てくれるといいのにな。2幕冒頭にもオーケストラピットのセリ上がりがあり、1幕では黒燕尾だった塩田さんやオーケストラの方々が、白いタキシードに変わっていて、オーケストラの衣裳替えを見るのは初めてだったのでビックリしました(笑)。続くタップシーンもとても素敵でした。少女役の人が2人、噴水の上で踊っていたのですが、本当に水が使われていて気持ちよさそうでした←帝劇の暖房が効き過ぎて暑かったんです(^^;;
悪い人が誰一人として出てこなくて、ラストはみんなが幸せになれるミュージカルで、とても温かい気持ちで劇場を後にすることが出来ました。