そして誰もいなくなった
原作:アガサ・クリスティー
訳:丹野 郁弓
演出:小島 靖
日程:2003年10月31日(金)〜11月16(日)
会場:シアターアプル
主な配役(敬称略)
フィリップ・ロンバード(元海軍大尉) 山口 祐一郎 ヴェラ・クライソーン(オーウェン夫人の秘書) 匠 ひびき エミリー・ブレント(独身の老婦人) 沢田 亜矢子 ローレンス・ウォーグレイヴ(元判事) 天田 俊明 アンソニー・マーストン(財産家の若者) 今 拓哉 アームストロング医師(医者) 金田 賢一 マッケンジー将軍(退役将軍) 長谷川 哲夫 ロジャース夫人(トーマス・ロジャースの妻) 中島 ゆたか ウィリアム・ブロア(元刑事・探偵) 井上 高志 ナラコット(船頭) 野本 博 ロジャース(オーウェン家の召使い) 三上 直也
観劇日:11月2日(日) 18:00 〜 10列16番
あらすじ
孤島にある一軒の屋敷に、互いに面識のない8人の男女が招かれた。数日前に雇われた使用人夫婦が出迎えるが、家主は姿を見せない。実は招待客も使用人も、誰一人として家主を知るものはいなかった。
不審な思いを感じながらも8人が晩餐会を楽しんでいると、突然どこからか不気味な声が聞こえ、その場にいる10人の過去の罪を暴き出す。凍りつく10人に、悲劇の幕が切って落とされた。マザーグースの詩 に出てくる10人を真似て、一人また一人と殺されていく。
誰が、何のために・・・。迎えの来ない孤島で、誰も信じられない恐怖の日々か始まる・・・。
感想
祐一郎さん久々のストレートプレイとあって期待大で劇場に向かったのですが派手なネオンになぜかドキドキ。 しかし歌舞伎町の怪しいネオンを抜けたらそこはイギリスでした(笑)。今回初めてシアターアプルに行ったのですが、ロビーの雰囲気なんかもシックで落ち着いた劇場だなと感じました。今日で初日があけてまだ3日目だというのにロビーに舞台写真が掲示されていたのにはビックリでしたが(^^;;
始めのうちは結構笑えるポイントもあったのですが(祐さんの年齢をネタにした所とか)、しっかりサスペンスしてました(当たり前か)。一度も幕が降りることのないスタイルの舞台で、セットももちろん変わりがありません。が、10人の兵隊さん人形が舞台上の色々な所に置いてあり、誰かが殺されていくたびに一つずつ数が減っていくので、暗転のたびに思わず人形の数を数えてしまいました。
人が減っていくたびにお互いが抱きあう『猜疑心』。猜疑心がどんどん膨らんで爆発する瞬間に向かう緊張感に観ているこちらもグイグイと引き込まれました。さすがはアガサ・クリスティ!.........って読んだことないんだけど(^^;;
気になったのは1幕の長さ(全部で3幕。休憩込みで2時間50分です)。1幕の内にせめてもう一人くらいは死ぬ展開だったら全体的にテンポが上がってよかったと思うのですが、これって元々の脚本が3幕仕立てになっているのでしょうか?!
祐一郎さんの2幕の歌も唐突過ぎる感じがしました。ミュージカル嫌いの方が「なんでそこで歌うの?」というような個所で、思わず「これは祐一郎さんファンへのサービス場面なの?」などという少々穿った観方になっちゃいました(笑)。
ここからはキャストの感想を少し。
祐一郎さん:周囲に重々しい芝居が続いている中、一人飄々とした役作りでしたし(チョット『女神の恋』の龍之介風味?)、開演時の諸注意が祐一郎さんの声(しかもお芝居仕立て)なのもファンの方にとっては嬉しいのではないでしょうか?激昂して声を荒げてもキチンと聞き取れるあたりはさすが。
チャーリー(匠さん):始めのうち、祐一郎さんとカップルなのかと思った(笑)。黄色のノースリーブのふんわりとしたワンピースがかわいい。だた、お芝居が時々大きくなってしまうので改善されるといいな。
他のキャストも適材適所だと思いました。アームストロング役の金田賢一さんなどすごくよかった!惜しむらくはエミリー役の沢田さん。老婦人という雰囲気ではなかった。舞台を観ている限りではもっとおばあさんでもいいと思ったのですが。
一番ビックリさせられたのは今さんかな〜?これがあのジャベールと同一人物?!というくらい軽くて能天気なお金持ちのお坊ちゃんになってました。失礼ながら今さんがあんなに踊れるなんて知らなかったです。
作品も重々しい文芸作品でなくショーアップされていたので、エンタテインメントを観たな〜といった感じ。それがこの作品の感想としていいのか悪いのかはおいといて(笑)、