ミュージカル

エリザベート


脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ

音楽:シルヴェスター・リーヴァイ

潤色・演出:小池 修一郎

日程:2004年3月6日(土)〜5月30(日)

会場:帝国劇場

主な配役(プログラム掲載順・敬称略)

エリザベート(オーストリア皇后) 一路 真輝
トート(黄泉の帝王)*Wキャスト 内野 聖陽
山口 祐一郎
フランツ・ヨーゼフ(オーストリア皇帝)*Wキャスト 鈴木 綜馬
石川 禅
ルイジ・ルキーニ(エリザベート暗殺者) 高嶋 政宏
ゾフィー(オーストリア皇太后) 初風 諄
ルドルフ(オーストリア皇太子)*Wキャスト 浦井 健治
パク・トンハ
エルマー・バチャーニ(ハンガリーの革命家)*Wキャスト 今 拓哉
藤本 隆宏
あらすじ&感想
観劇日:
3月21日(日) 12:00 〜 / 1階G列12番
3月21日(日) 17:30 〜 / 2階M列5番


あらすじは こちら をご参照ください(サイト立ち上げ当初にまとめてあった東宝版エリザベートについてのページですが、内容的に大筋で変更はありません)。

感想

3月21日(日)マチネ 同日ソワレの感想はをクリックしてください
キャスト(敬称略)トート:内野 聖陽、フランツ:鈴木 綜馬、ルドルフ:パク・トンハ、エルマー:藤本 隆宏、ルドルフ(少年):塩野 魁土

トートダンサーがどこからともなく現れて黄泉の世界へと誘ってくれた前回までのインパクトのあるオープニングから一変、指揮者(当然、塩田さんです♪)のお辞儀から始まるオープニングを観ただけで、「あぁ〜、新しくなったんだな」と妙な感慨がありました(A^^;

舞台にはほぼ一貫して超巨大な柱が3本舞台奥に鎮座しており(笑)、インパクト大でした(これがまさか後々恨み言の標的になるとは思わず.....・笑)。この巨大塔(柱時計みたいだった)と電飾のおかげで前回までの作品とはまったくの別物になってました。話には聞いていたけど実際に観ると思わず吹き出さずにはいられなかったです<電飾。2幕のエーヤンとルドルフの戴冠式の幻想でのハプスブルクの紋章の対比やゾフィ様が天に召される場面でジワジワとハプスブルクの紋章に影がかかるところなど映像ならではだと感じる所もあったのですが、シシィが木から落ちる瞬間も、バートイシュルから見えるアルプスの山並みや鹿も、コルフ島のアキレウス像もなんもかんもみ〜〜んな電飾背景になってしまって、19世紀末のヨーロッパのイメージはことごとく壊されてしまったように思います(:_;)。『PURE LOVE』や『薔薇の封印』でも同じように電飾を使っていて、ひょっとして小池先生のマイ・ブームなんでしょうか(笑)。
電飾といえば♪最後のダンス や ♪私だけに(リプライズ) で使われている電飾付き階段も宝塚の大階段を思い出してしまって、客席で苦笑してしまいました。特に♪最後のダンス ではトート閣下が自信たっぷりにオンステージを繰り広げて下さるので(笑)、ますます宝塚のショー状態...........。

大きな変更が加わった場面にシシィとフランツの結婚式の場面がありますが、チャペルの鐘の音ともに例の柱時計(笑)からまるで一反もめんの如き長い白い布が飛び出し、参列者をグルグル巻きにした上に、端をトート閣下が持ちあっちに引いたりこっちに引いたり….。しかも♪賽は投げられたお前の過ち〜 ではキャスト全員ケチャダンスのような激しさで賽を投げてるし(その高速な振付は往年のギャグ・ガ○ョー○に似ていなくもない)、ちょっとビックリしました。

そして3本柱のせいで盆が使えず、踊るスペースも狭くなったようで舞踏会、ミルク、HASSなど斜めに踊ったり、踊るグループが交互になったりといった変更点もありました。盆が使えない弊害(笑)としてセットをキャスト自ら設置する場面が多く(カフェ・少年ルドルフの場面)、結果的に暗転の多様&ルキーニの説明セリフの増加というちょっともたつきを感じる展開でした。何より「私だけに」でシシィが開けていた大きな扉がなくなってしまい空間的な広がりがなくなってしまったのが残念。他にもプロローグのルキーニのセリフはいらないとか、死霊たちの衣裳のボロきれはいらないとか細かい文句をつけだしたらキリがないくらい出てきてしまって自分でもビックリでした(;^^A。帝劇の舞台機構をあまり利用していないのは全国での公演を見越してのことなんでしょうか??

ラストシーンもかなり変わっていて、今回はトートダンサーズは出てこず、シシィとトート閣下2人だけだったのですが、最後の最後に首をつった状態で横たわったルキーニがせりあがってきてビックリしてしまいました。

文句ばかりいっているようですが、今回から新しく加わった場面や演出が変更になってよかったなーと感じる場面もありました。シシィが棺から登場するプロローグ、ちびルドが「ママに会いたい」と訴える場面、ゾフィー様が天に召される場面などシシィの周囲の人に関係している場面が多いです。1幕ラストの演出に関してはシシィの登場のインパクトが増したプラスの面もあるのですが、一路さんが階段を降りるたびに客席で「落ちないでよー!」とドキドキするマイナス面もあります。個人的には心臓に悪いのでやめて欲しいと思ってますが(ドキドキして現実に返ってしまうんです)。

小池先生のインタビューで「今回はルキーニの裁判劇という面を強調した」といった記事を読んだのですが、ルキーニのプロローグ(エリザベート大合唱)が終わってからの「さぁ、始めてくれ」や悪夢での「続けてくれ!」など今回の舞台は『脚本 ルイジ・ルキーニ』と書き足してもいいと思ったほどでした(笑)。他にも歌詞やセリフがより具体的になっていて初見の人にも時間の経過や人物関係などがわかりやすく整理されているなと思いました。

キャストについて(Wキャストを中心に書きます。一路さん以外の同じキャストはソワレのレポにて)
エリザベート:本人もインタビューで仰っていましたがかなり「エゴイスティックなシシィ」になっていたと思いました。♪私だけに を歌う前に泣くシーンがカットされたのと、新曲・♪私が踊る時が追加され、反対に♪夢とうつつの間にがカットされたことで、前回までの可哀想なシシィからはだいぶイメージが変わりました。

子供時代の歌声はますますナチュラルになっていって(ここは一路さんが本来持っている可愛さがいっぱいの場面で大好きです)、お衣裳もブルーの花柄ワンピースからチョコレート色のカントリー風チェックのものになっていて「野山を駆け回る少女」のイメージでした。バートイシュルでは前回は1人だけゾフィ&フランツ側に座っていたのですが、今回はきちんとお姉さんの隣に座っていて前回の座席の配置に疑問をもっていた私は嬉しかったです(衣裳は前回の方が好きだけど)。

結婚式に移る場面ではなんとルキーニ&トートダンサーの手を借りて舞台上で着替えてました(ビックリ)。ウエディングドレスは今回の方が可愛いものになっていたと思うんですが、かなりギリギリまでフランツが登場しないので1人でバージンロードを歩いているように見えました。♪最後のダンスでもフランツは登場しなくなってしまったので、シシィはずっと1人な印象を受けました。

♪私だけには今回は歌詞を間違えるというハプニングはあったものの(初演からずっと観てきましたが、初めて遭遇しました。珍しい!)、ラストの高音部など前回までの「さぁ、歌うぞー!」と言わんばかりの力みが消えていて、とてもよかったです。リプライズ(1幕ラスト)の最後の部分も高音で歌い上げてくれるので気持ちよかったです*^^*

内野トート:歌、上手くなってる(感涙)〜!!←失礼。
某サイトで『ジャイアンのリサイタル』とまで揶揄されたウッチートートは何処へ←超失礼。
演技では相変わらずセクシーな魅力がいっぱいでしたし、歌声が全体的にロック調になっていて♪最後のダンスのシャウトも綺麗でした。カツラがシャギーなアッシュグレー色のストレートになり(なのでプログラムの写真はそろそろ変えたほうがいいと思うんですの、アタクシ・笑)、衣裳もレザーパンツになり、演技以外でも色々と変更がありました。♪闇が広がるは前回までと立ち位置が変わっていたのですが、巨大柱の鉄柱からスーっと降りてくるウッチートート、カッコよかった〜♪着地の瞬間も音もなくフワっと地に下りるような感じで(この時の衣裳も優しくふんわり広がっていて効果抜群でした)、正に『この世のものではない』といった雰囲気でした。

綜馬フランツ:深く響く声、シシィを包み込むような雰囲気、相変わらず素敵な陛下でした。皇帝の義務の場面から退場する時にゾフィ様に向かって「ママ!」と呼びかける若フランツがカワイイ♪バートイシュルでは初めて恋に落ちた青年の表情が素敵でした(ここはシシィの位置が変更になっていたので視線の位置がゾフィ達にはヘレネを見ているようにみえるのが余計にコミカルでした)。♪夜のボートもシシィを包み込むような歌声に感動。綜馬さんの声って1人で歌っているのに和音が聞こえてきそうな響きだな〜。

300回記念カーテンコール
この回の公演が東宝版エリザベートの通算300回ということを、2幕の♪キッチュ!でルキーニが客席に下りる際の掛け声で知りました(「通算、300回〜!!」と言いながら客席へ降りてきました)...........。嘘です(笑)、もちろん知っててチケットを取りました(;^^A。通常のカーテンコールの後一路さんの司会(という程でもありませんが)で、一路さん、高嶋さん、初風さんから少しずつですがご挨拶がありました。覚えている限りで書き出しておきます。

一路さん: この日が迎えられたのもエリザベートを愛してくださるお客様がいらしてくださるおかげです。心から感謝しております。初演、再演、再々演と少しずつメンバーが変わってきてはいるんですが、私と共に 300回を迎えた、高嶋くん!

と、次に挨拶をしたのは高嶋さん。
高嶋さん:初演から本当にいろんなことがありました。でも、こうしてこの日が 迎えられたことは本当に嬉しいです。ありがとうございます。

すると一路さんは次に「母上!」 と、初風さんに。
初風さん:最初の噂では一番はじめに私が倒れるのではないかと言われていましたが無事におかげさまで300回もやらせていただいております。300回の間に大きい孫が3人と小さい孫が11人もできました。

次に、「ちょっと欠けっちゃったけど、綜馬さん!」と綜馬さんへバトンタッチ…だったのですが、急に言われた綜馬さんは「僕?!…(沈黙)…」と挨拶を考えていると村井さんが後ろから頭をパチン(笑)。

最後はもちろん内野トート閣下へ。一路さんは「心だけは300回!」と紹介していました。
内野さん:僕は山口さんとともに、150回ですか?でも、気持ちは二倍で、みなさんが エリザベートを愛してくださるので自分たちはそれ以上に愛し尽くして、これからもより頑張っていきたいと思います。ありがとうございました」とご挨拶。

最後に一路さんが「このカンパニーはこれからも名古屋、博多、大阪と400回、500回と頑張って参りたいと思いますのでどうぞみなさん見守っていてください。どうぞよろしくお願いいたします!」とご挨拶されて特別カーテンコールは終了しました。





3月21日(日)ソワレ 同日マチネの感想はをクリックしてください。
キャスト(敬称略)トート:山口 祐一郎、フランツ:石川 禅、ルドルフ:パク・トンハ、エルマー:藤本 隆宏、ルドルフ(少年):塩野 魁土

マチネに引き続きソワレも観てしまいました(笑)。演出については↑の方で言い尽くしてしまったので(爆)、Wキャストの方の感想を.......。

山口トート:待っていた〜!!(c)トート閣下(笑)。
前回最後に拝見したのが2001年の大阪公演で、今だから言えますがハードスケジュールの中での山口トートは(3日前まで別の舞台に立ってました)、帝国劇場で観た時とは全く違ったものでした。黄泉の帝王然とした圧倒的な存在感こそ山口トートの魅力だと思っていたので、迫力満点のトートに再会できて嬉しかったです(笑)。♪最後のダンスは変な表現ですが『ノリノリ』(バロメーターは拳の振り方・笑)で大きな山口トートが小柄な一路シシィを追い詰める様にゾクゾクしました。新曲・♪私が踊る時も2人のぴーんと張り詰めた空気がとてもよかったです。

♪闇が広がるでは内野トートの棒すべり(別名・消防士降り/笑)とは違い、ヨイショ、ヨイショと梯子を降りてくる山口トートに少しビックリしてしまいましたが、歌が始まればそんなことは全く気にならなくなってしまいました。あの迫力で歌われたら何もかも忘れて従ってしまいそう.....。

石川フランツ:熱い陛下でした。登場したときは優しげな表情で、綜馬フランツが「ゾフィの息子」のなら、石川フランツは「フランツ・カールの息子」みたいな印象を受けました。終始一貫して優しげな印象だった石川フランツでしたが♪悪夢では一変、どこまでも熱い熱い陛下でビックリ。

パクルドルフ:通称・パクルドってそのままか(笑)。今まで(宝塚版や東宝初演・再演)では『ルドルフ=繊細で神経質そうな皇太子』という個人的イメージがありましたが、パクさんは割とガッチリとした体格で見た目からも歌声からも落ち着いた印象を受けました。歌はとってもよかったのですが、「マイヤーリンク」の場面の演出が変わったこともあり(キスにいたるまでのあの無音の時間がイヤ〜〜!)、振付・演出がより宝塚チックになったと感じました。

藤本エルマー:前回までのシュテファンの衣装のままだったのでどうしてもイメージを引きずってしまいました(;^^A。もう一度藤本エルマーを拝見するのでもう一度しっかりチェックしてこようと思います!



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